まず初めにヒートショックプロテインという言葉を聞いたことがあるでしょうか?この記事を書いているときはコロナ禍にあり様々な免疫に対する情報にも注目が集まる中もしかしたら見かけたことあるたが方もいると思います。
このヒートショックプロテインというのは、重要な役割を持つたんぱく質になります。その役割というのが壊れたたんぱく質の修復、治せない場合には分解しておく働きがあります。通常の場合、タンパク質はきちんと働くために、正しい立体構造を保つことが重要になってきますが、紫外線や物理的刺激などのさまざまなストレスによってこのタンパク質の立体構造が崩壊してしまい、うまく働けなくなってしままいます。そんな時にヒートショックプロテインが働き、タンパク質の立体構造の再構築、再構築できない場合には壊すことで邪魔になるものを減らすようにします。
他にもヒートショックプロテインは乳酸の発生を遅らせることや免疫力をあげる働きを持ちます。
それではそんな働きをもつヒートショックプロテインはどのように免疫力をあげてくれるのかをお話しします。
ヒートショックプロテインと免疫
ヒートショックプロテインが免疫力を上げる、という考え方は免疫細胞を作り出す、というわけではなく免疫細胞の能力を増強する働きを持ちます。
がん細胞や病原体、異物を食べて死滅させる力を持つNK(ナチュラルキラー)細胞を活性化させることでより免疫力を強くすることや、体に侵入している異物などの死骸を他の免疫細胞に提示してより多くの免疫細胞が働く仕組みが人間には備わっていますが、この、異物の死骸を提示する働きを強めることで提示される免疫細胞がより見つけやすくさせる働きを持ちます。
これらの働きによって免疫システムが効率よくなるため、免疫力アップに繋がります。
ヒートショックプロテインの増やし方
次にこのヒートショックプロテインの増やし方を紹介いたします。
ヒートショックという名の通り、熱のストレスが体にかかることでヒートショックプロテインは増加します。これは入浴でも増やすことができる、ということで紹介するのは入浴法になります。
まずは平熱を測り、平熱から1.5度上がるまで入浴することが理想とされます。そのためには40度のお湯に20分、慣れないうちは休憩を挟みながら合計10分入り、休憩できたらお湯の温度をあげてからまた10分はいるようにすれば体温が上がります。入浴前に水分補給をしっかりとして、入浴中の脱水症状の予防やのぼせなどのリスクがあるため無理はしないように注意が必要です。
この入浴法によって増えたヒートショックプロテインは1週間ほど残り効果を発揮します。
ピークは入浴から2日後になるので1週間に2回ほどすると効果が持続した状態を維持できるでしょう。大切な用事のある2〜3日前にこの入浴法を行うのもいいかもしれません。